メダカとは?野生のメダカと改良メダカの違い・種類を専門店が解説
「メダカって、そもそもどんな魚なの?」
「お店で売っているカラフルなメダカと、川にいるメダカは同じ魚?」
「改良メダカって何?どんな種類があるの?」
メダカは、日本の川や田んぼに昔から住んでいる小さな魚です。いまはお店に行くと、色もヒレの形もさまざまな「改良メダカ」がたくさん並んでいて、「これも同じメダカなの?」と驚かれる方も多いです。
この記事では、メダカとはどんな魚か、野生のメダカと改良メダカの違い、改良メダカの種類の楽しみ方、そして飼うときに必ず守ってほしいことを、横浜のメダカ専門店が解説します。
メダカとは?日本の川や田んぼに住む小さな魚
メダカは、日本の川や田んぼ、用水路などに昔から住んでいる小さな淡水魚です。
野生のメダカは、黒っぽい、茶色っぽい地味な色をしています。今お店で売られているカラフルなメダカも、元をたどるとすべてこのメダカです。
「黒メダカ」は日本に元からいたメダカに近い姿
「黒メダカ」という名前をよく聞きますが、特別な品種というわけではありません。日本の川や田んぼにいたメダカと同じような、黒っぽい地味な色のメダカを、お店では「黒メダカ」と呼んでいます。
野生の「黒メダカ」として日本に主に住んでいるのは、ミナミメダカとキタノメダカの2種類です。
よく一緒に名前が出るヒメダカは、薄い黄色の体をしたメダカです。黒メダカもヒメダカも、この後に紹介する改良メダカに比べると、改良があまり進んでいない種類です。
野生のメダカは絶滅危惧種に指定されている
身近な魚というイメージがありますが、自然の川や田んぼに住むメダカは数が減っていて、絶滅危惧種に指定されています。
また、同じ野生のメダカでも、住んでいる地域によって遺伝子がかなり違うことが分かっています。見た目はそっくりでも、それぞれの地域の環境に合わせて受け継がれてきたメダカで、地域の名前をつけて呼ばれるメダカもいるほどです。
改良メダカとは?野生のメダカから改良を重ねて作られたメダカ
改良メダカは、日本に元からいたメダカ(いわゆる黒メダカ)から、改良を重ねて作られたメダカです。
体の色、光り方、ヒレの長さ、体型と、姿かたちはさまざまですが、みんな元をたどると、川や田んぼにいたようなメダカです。そこから改良を続けて、今のようにたくさんの種類が生まれました。
元をたどれば、みんな同じ日本のメダカ
見た目がまったく違っていても、改良メダカはすべて同じメダカです。そのため、違う品種同士を同じ容器で飼っても、基本的には問題ありません。
ただし、同じメダカなので、違う品種同士でも繁殖します。品種の相性を考えずに混ぜて増やしていくと、生まれてくる子は黒っぽい子や茶色っぽい子が多くなります。きれいな色を残していきたい場合は、品種ごとに分けて飼うのがおすすめです。
今も全国のブリーダーが新しい品種を作り続けている
改良メダカの先駆けといわれるのが、オレンジ色の楊貴妃です。茶色っぽいメダカから少しずつ変化していき、完成したメダカです。
そこから、背中が光るもの、体にラメが散るもの、ヒレが長く伸びるもの、体が丸いものなど、さまざまな品種が生まれてきました。
そして今も、全国のブリーダーがいろいろな掛け合わせで、新しい品種を作り続けています。毎年のように新しい品種が登場するのも、改良メダカの面白さです。
黒メダカ・ヒメダカと改良メダカの違い|飼い方は同じでいい
「改良メダカは弱いの?」「黒メダカのほうが飼いやすい?」と聞かれることがあります。当店が感じている違いをまとめます。
黒メダカ・ヒメダカは丈夫でワイルド
黒メダカやヒメダカは、とても丈夫な印象があります。改良があまり進んでいないぶん、野生のメダカのようなワイルドさを感じます。
餌への反応も、黒メダカやヒメダカのほうが貪欲かもしれません。
改良メダカも特別難しいわけではない
だからといって、改良メダカが特別難しいわけではありません。基本の飼い方は、黒メダカもヒメダカも改良メダカも同じです。
飼いやすさに差が出るのは、値段よりも体の特徴です。体が丸いダルマ体型は冬の低水温が苦手、ヒレの長い品種は水質が悪くなるとヒレを傷めやすい、といった注意点はあります。普通の体型なら、高級な品種でも普通のメダカと同じ感覚で飼えます。
寿命に違いはない
寿命についても、黒メダカ・ヒメダカと改良メダカで違いは感じません。飼育下のメダカの寿命は2〜3年ほどで、当店のメダカもだいたい3年くらい生きています。
改良メダカの種類|シンプルな品種から、さらに改良が進んだ品種まで
改良メダカのいちばんの魅力は、飼い方は同じなのに、こんなにバリエーションのある姿のメダカを飼えることです。
メダカの飼い方をマスターすれば、色やヒレの長さを選んで、自分好みの見た目の水槽を作り上げることができます。
種類を選ぶときは、次の4つの見どころで考えるとわかりやすいです。
・色:オレンジ、赤、黄色、白、黒、青など
・光:背中が光る「体外光」、体に光るうろこが散る「ラメ」
・ヒレ:ヒレが長く伸びる「ヒレ長(ロングフィン)」
・体型:体が短く丸い「ダルマ」
シンプルな改良メダカ|楊貴妃・幹之・オロチ・深海
まずは、色や光がひとつの特徴にまとまった、シンプルな改良メダカです。丈夫な品種が多く、はじめての方にもおすすめです。
① 楊貴妃(ようきひ)|オレンジ色の定番
改良メダカの中でも流通量がとても多い、オレンジ色のメダカです。とても丈夫で育てやすく、水草の緑との相性もよいので、ビオトープでもきれいに映えます。
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② 幹之(みゆき)|背中が光る
背中に光る「体外光」を持つメダカです。今の改良メダカを考えるうえで絶対に外せない、とても重要な品種で、楊貴妃に続いて手に入れやすい定番です。
▶ 関連記事:幹之メダカとは?体外光の段階・青幹之と白幹之の違い・育て方を徹底解説!
③ オロチ|全身真っ黒
全身が真っ黒な、シンプルで人気の高いメダカです。白い容器で飼っても黒が薄くならないので、上から見ても横から見ても楽しめます。
▶ 関連記事:オロチメダカの特徴、育て方、固定率、作出の経緯など徹底解説!
④ 深海|お腹の涼しげな水色
お腹の周りの涼しげな水色が特徴のメダカです。白やグレーの容器で、上から見るのがおすすめです。
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さらに改良が進んだメダカ|熱帯魚のようなレーヴ、錦鯉のような朱光菊
色や光、ヒレの特徴をいくつも組み合わせて、さらに改良が進んだメダカもいます。「これがメダカ?」と驚かれるような姿も、元をたどれば同じ日本のメダカです。
⑤ レーヴ|熱帯魚のようなヒレ
長く伸びるヒレと、フサフサになるヒレが特徴のメダカです。ヒレには白い筋のような模様が入り、熱帯魚のような華やかさがあります。当店でもとても人気の高い品種です。
▶ 関連記事:レーヴメダカの特徴と育て方のポイント、オスメスの見分け方
⑥ 朱光菊(しゅこうぎく)|錦鯉のような三色模様
錦鯉のような赤・白・黒の三色模様と、背中の体外光が美しいメダカです。模様は1匹ずつ違うので、自分の理想の姿を追い求めていく楽しさがあります。
▶ 関連記事:朱光菊メダカの特徴、固定率、掛け合わせなど徹底解説!
ほかにも、体が丸いダルマのように、体型を変えた品種もいます。ダルマは冬の低水温が苦手なので、冬の管理に少し気をつけてあげてください。
▶ 関連記事:ダルマメダカの飼い方と注意点|冬の低水温・繁殖のコツを専門店が解説
色から選ぶなら、色別のまとめ記事へ
好きな色から選びたい方は、色ごとに代表的な品種をまとめた記事を参考にしてください。
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▶ 関連記事:黒メダカの種類12選|真っ黒なオロチから青ラメ・墨模様・ヒレ長まで専門店が解説
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品種ごとの特徴は品種図鑑で
当店で扱っている品種の特徴や固定率(親と同じ姿の子が生まれる割合)は、品種図鑑にまとめています。はじめての方は、初心者向けの品種をまとめた記事も参考にしてください。
▶ 関連記事:改良メダカ品種図鑑|品種ごとの特徴・固定率・育て方まとめ
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メダカを飼うときに守ってほしいこと|とりすぎない・川に放さない
メダカを飼う方に、必ず知っておいてほしいことがあります。野生のメダカを守るためのことです。
野生のメダカはとりすぎない・すぐに合流させない
「川や田んぼでメダカを捕まえて飼いたい」という相談を受けることもあります。先ほどお伝えしたとおり、野生のメダカは絶滅危惧種に指定されています。捕まえるときは、とりすぎに注意してください。
また、捕まえてきたメダカは、病気や寄生虫を持っている可能性があります。すでに飼っているメダカがいる場合は、すぐに合流させないでください。まずは別の容器で飼うようにしましょう。
一度飼ったメダカは、絶対に川や池に放さない
いちばん大事なのがこれです。一度飼育したメダカを、川や池、田んぼに逃がすことは厳禁です。改良メダカはもちろん、野生のメダカでも同じです。
見た目は同じ自然のメダカでも、メダカはその地域に合わせた遺伝子を持っています。違う地域のメダカや改良メダカの遺伝子が混ざると、その地域で受け継がれてきたメダカの遺伝子が失われてしまいます。これを「遺伝子汚染」といいます。最悪の場合、その地域のメダカがいなくなってしまうこともあります。
改良メダカの放流は、いま実際に問題になっています。放流が続けば、メダカの飼育そのものが禁止される可能性もあります。「自然に返してあげたい」という気持ちからでも、放流は絶対にやめてください。
飼えなくなったら当店にご相談ください
事情があって飼えなくなったときは、川に放すのではなく、当店にご相談ください。当店では、飼えなくなったメダカの引き取りをしています。
引き取りは無償です。事前にご連絡のうえ、お店までお持ちください。メダカだけでなく、貝やエビ、水草、飼育用品も引き取っています。
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はじめてメダカを飼うなら|基本の飼い方
メダカに興味がわいたら、まずは飼い方の基本を押さえましょう。黒メダカでも改良メダカでも、やることは同じです。
屋外で飼うなら、最初に用意するものは次の4つです。
・飼育容器
・カルキ抜き
・網(タモ)
・餌
はじめは3〜5匹を、7〜10Lくらいの容器で飼うところから始めるのがおすすめです。室内と屋外で迷ったら、当店は飼いやすく初期費用も少ない屋外をおすすめしています。
「どの品種にするか決められない」という方には、いろいろな色のメダカが入ったミックスメダカもおすすめです。色の違いで1匹ずつ見分けやすく、愛着もわきます。
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まとめ|メダカは奥が深い、身近な魚
・メダカとは:日本の川や田んぼに昔から住んでいる小さな淡水魚。野生のメダカは絶滅危惧種
・黒メダカ・ヒメダカ:改良があまり進んでいない種類。丈夫でワイルド
・改良メダカ:日本に元からいたメダカから改良を重ねて作られたメダカ。今も新しい品種が生まれ続けている
・飼い方:黒メダカも改良メダカも基本は同じ。寿命にも違いはない
・種類:楊貴妃・幹之・オロチ・深海のようなシンプルな品種から、レーヴ・朱光菊のようにさらに改良が進んだ品種まで
・守ってほしいこと:野生のメダカはとりすぎない。捕まえたメダカはすぐに合流させない。飼ったメダカは絶対に川に放さない。飼えなくなったら当店にご相談を
飼い方をひとつ覚えれば、いろいろな色や形のメダカを楽しめるのが、メダカ飼育の奥深さです。まずは気になる1種類から、メダカのいる暮らしを始めてみてください。
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