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夏にメダカの針子・稚魚が死ぬ原因と対策|高水温の時期を乗り切るコツ

「せっかく孵化した針子が、夏になってどんどん減ってしまう…」
「暑い時期の稚魚の水換えって、どうすればいいの?」
「餌をあげているのに大きくならない気がする」

メダカの繁殖がいちばん進むのは、まさに夏。ところが同時に、針子や稚魚をいちばん失いやすい季節でもあります。当店にも「今年は稚魚が残らない」というご相談が増えるのが7〜8月です。

じつは針子の容器は、成魚の容器よりも水量が少ないぶん、水温が上がりやすく水も傷みやすいという弱点があります。この記事では、夏に針子・稚魚を死なせないためのポイントを、メダカ専門店の視点で順番に整理します。

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夏に針子が減るのは「容器が小さい」ことが原因になりやすい

夏に針子や稚魚を失う原因は、じつは1つではありません。ただ、その多くは容器の小ささから始まっています。

針子は小さいので、つい小さな容器やタッパーで育てたくなります。ところが水量が少ない容器は、水温が一気に上がり、水も傷みやすいという弱点があります。成魚の容器なら30℃で止まる日でも、小さな容器では35℃を超えてしまうことがあるのです。

夏に針子を守るポイントは、次の4つに整理できます。

  • ①容器を大きくする(水量を増やす)
  • ②直射日光を避けて、水温が上がりすぎないようにする
  • ③餌をこまめに、でもあげすぎない
  • ④水換えは少しずつ・急変させない

順番に見ていきましょう。

①容器は10L以上。5Lでも飼えるが夏は危険

針子の容器は、最低でも5L。ただし成長を意識するなら10L以上あったほうがいいのが正直なところです。5Lでも飼うことはできますが、成長はゆっくりになります。

そして夏は、この「5L」がとくに危うくなります。水量が少ないぶん水温が一気に上がり、水も傷みやすいためです。ほかの季節なら維持できていた容器でも、真夏だけは危険な水温に届いてしまうことがあります。夏に針子を育てるなら、思い切って大きめの容器を用意してあげてください。

なおタッパーや隔離ネットのような小さい容器は、季節を問わずおすすめしていません。水温や水質が変わりやすく、成長も抑えられてしまいます。密度の目安は1匹あたり1L。10Lの容器なら10匹くらいがのびのび育ちます。当店では針子を60Lの大きなタライで育てていますが、広い容器でゆったり育てた針子は成長が明らかに早く、小さい容器だと途中から全然大きくならないことがあります。

針子が増えすぎたら容器を分ける

たくさん孵化して密度が高くなったら、思い切って容器を分けましょう。夏は密度が高いほど水が傷むのが早く、酸素も不足しやすくなります。

また、サイズ差が出てきた稚魚は別容器に分けるのが基本です。大きい個体に追われるストレスで小さい個体の成長が抑えられ、ますます差が開いてしまいます。

容器の増やし方はメダカの針子が増えすぎた!容器の増やし方と分け方のコツを解説にまとめています。

②直射日光を避ける。ただし日当たりの良い場所でOK

夏は直射日光が一日中当たる場所を避けるのが最優先です。とくに水量の少ない針子容器は、日差しをまともに受けると危険な水温まで上がります。

とはいえ、暗い場所に置く必要はありません。日当たりの良い場所で育てるのが基本で、夏だけ水温が上がりすぎないように気をつける、という考え方です。すだれや遮光ネットで日差しをやわらげてあげてください。

水温の目安はメダカの適水温は何度?快適な温度と夏・冬の限界を専門店が解説にまとめています。30℃を超えたら要注意です。

エアレーションは針子には向かない

水温が上がると酸素が少なくなるので、エアレーションを入れたくなるかもしれません。ですが「稚魚が多いからエアレーション」は逆効果です。針子にとって強い水流は大きな負担になります。

夏の酸素不足は、エアレーションよりも容器を大きくする・密度を下げることで解決してください。これが針子にとって一番やさしい方法です。

③餌はこまめに。夏は食べ残しに注意

針子は胃がないため食いだめができません。1日2〜3回のこまめな給餌が理想です。餌が足りないと大きくなれず、体力もつきません。

ただし夏は、食べ残しが水を汚すスピードが早くなります。一度にたくさん入れるのではなく、少量をこまめにが夏の正解です。

餌のサイズは成長に合わせて段階的に上げていきます。成魚用の餌をすりつぶすのはおすすめしません。潰し切れなかった粒は食べられず、水を汚す原因になるだけなので、稚魚用の粉餌を使ってください。

夏の針子容器にはタマミジンコが便利

こまめに餌をあげられない方には、タマミジンコがおすすめです。針子は食べる量が少ないので、針子の容器に入れておくと勝手に増えて、お腹が空いたときに自分で食べてくれます

粉餌のように食べ残しで水を汚す心配も少なく、夏の忙しい時期の助けになります。当店でも針子には粉餌+タマミジンコの併用をおすすめしています。

生き餌の使い方はメダカにミジンコを与えるメリットと与え方|針子から成魚まで生き餌の活用法もどうぞ。

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④水換えは1/3まで。急変が針子の命を左右する

夏は水が傷みやすいので水換えをしたくなりますが、針子の水換えには特別な注意が必要です。一度に換えるのは1/3まで。急な水質の変化は、針子にとって命に関わります。

大きめの容器でゆったり育てていれば、針子の時期は水換えをほとんどしなくても水が保ちます。容器を大きくすることが、水換えの負担を減らすことにもつながるのです。

水を足すときは、水温を合わせてからそっと。冷たい水をいきなり入れると、水温が急に下がって針子が弱ってしまいます。やり方はメダカの針子・稚魚の水換えのやり方|頻度・量と針子を流さないコツを解説で詳しく解説しています。

容器を移すときの水合わせは特に慎重に

容器を分けるときや大きい容器へ移すとき、針子の水合わせはとくに慎重に行ってください。水質が急に変わると、ショックで死んでしまうことがあります。

移し先の水を少しずつ加えて慣らしてから、そっと移してあげてください。針子はスポイトや小さな容器でやさしくすくうのが安心です。

まとめ|夏の針子を守る4つのポイント

最後に、この記事の内容を早見表にまとめます。

ポイントやること
①容器最低5L・成長重視なら10L以上/夏は5Lは危険/1匹あたり1L/タッパー・隔離ネットは通年NG
②置き場所日当たりは良くてOK。夏は直射日光を遮る(30℃超えは要注意)
③餌1日2〜3回こまめに・少量ずつ/タマミジンコの併用が便利
④水換え一度に1/3まで/水温を合わせてそっと/移動時の水合わせは慎重に

夏の針子育ては難しく感じますが、突き詰めると「容器を大きくして、日差しを遮り、急に変えない」の3つです。とくに容器の大きさは、水温・水質・成長のすべてに効いてきます。

小さな針子が少しずつ大きくなっていく姿は、メダカ飼育のいちばんの楽しみでもあります。焦らず、様子を見ながら夏を乗り越えていきましょう。

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