メダカ「オロチ」の特徴、育て方、固定率、作出の経緯など徹底解説!
オロチは全身真っ黒というシンプルな姿をしていますが、その黒さに魅せられる人が多く、昔から非常に人気の高いメダカです。
ガラス水槽で横から鑑賞するのも良し、ビオトープなどで上見での鑑賞をするも良しで、それぞれの好みによって楽しみ方を変えていけることも魅力です。
シンプルな黒いメダカであるが故に、わずかな黒さでも見た目が変わっていくので、より黒いメダカを!と、自分のこだわりを持って育てていくことができるメダカでもあるので、中々やりがいのあるメダカとも言えます。
この記事では、オロチの特徴や育て方、固定率などオロチの飼育のことがまるっと分かる内容となっています。
オロチメダカとは?(作出者、作出の経緯、掛け合わせ)
オロチの作出者は、飛鳥メダカの谷國昌博さんです。
オロチはスーパーブラックと呼ばれていたブラックメダカやピュアブラック、透明鱗性のメダカが掛け合わされているメダカです。
(※ピュアブラックメダカとはスモールアイのブラックメダカで、背地反応がほとんどないメダカです。)
より黒いメダカを目指していく中で、当時はありえなかった、ブラックメダカを白容器で育てて黒が薄くなりにくい個体を選別、累代していきました。
また、ヒレまで黒くなることも重要視して選別がされていて、真っ黒なメダカへの情熱がオロチを作り上げたのだと思います。
それゆえに未だに飛鳥メダカさんのオロチを含めて黒系のメダカは、常に注目をされていています。
オロチメダカの特徴
オロチはとにかく真っ黒というメダカです。
それだけと言えばそれだけなのかもしれませんが、オロチより黒いメダカというのはなかなかいないと言われます。
その唯一無二の特徴から、いまだにオロチは黒いメダカの中で人気の高いメダカであり続けています。
メダカの中で黒いメダカは、通常は白や透明などの薄い色味の容器では色が薄くなってしまっていました。
(メダカが周囲の色に合わせて色を濃くしたり、薄くしたりする能力のことを「背地反応」(はいちはんのう)と呼びます。)
しかし、オロチは背地反応がないため、どんな容器で飼育をしても体色は真っ黒のままであるという特性を持っています。
黒いメダカでありながらガラス容器で横見も綺麗ですし、明るい色味の容器で上見もできるというのは革新的な存在でした。
オロチメダカの値段(相場)
オロチの値段は比較的安価なことが多いです。
ヤフオクだと、成魚1ペアあたり200~700円程度で取引されています。
メダカ屋さんで購入をする場合は、1ペアあたり600円~2000円前後で販売されています。
人気のあるメダカですが、育てている方も多く手に入りやすく、手が出しやすい値段という印象です。
ホームセンターでも取り扱っていることは多いと思います。
しかし、改良メダカ専門店では普通体型のオロチは意外に販売されておらず苦労するかもしれません。
最新の品種を多く扱っている店舗だとオロチの取り扱いがない場合もありますので、お店でオロチを見て購入したい場合には、お店に問い合わせをした方が良いと思います。
オロチメダカの固定率
オロチの固定率は柄のばらけがないという点では100%です。
ただし、その中でも黒が濃い個体から薄いグレーよりの個体まで様々に生まれていきます。
黒さのばらけは出ていきますので、黒さにこだわる方は、そこからより黒い個体を選んでいきましょう。
ヒレまで真っ黒になる個体は、黒さが強い場合が多いので、体色だけでなくヒレの色にも注目して選別をすると良いでしょう。
より黒いオロチを目指す上で大切なのは、より黒いオロチの親から卵を採っていくことです。
こだわりを持って育てていく方は、親選びを特に重視しましょう。
オロチメダカの育て方
オロチは普通体型のメダカであり、他のメダカと違うような特別な飼育方法をする必要はありません。
飼育容器の大きさにもよりますが、春や夏の暖かい時期は1週間~10日に一度全水量の1/2程度水換えをしてください。
秋や冬は水温やメダカの活性によって10日~2週間に一度1/3~1/2程度水換えをしてください。
屋外飼育の場合、真冬は餌を与えなくても大丈夫(メダカが餌を食べない)になっていきますので、その時は水換えはしなくても問題ないことが多いです。
ただし、水槽の水は思ったよりも蒸発していきますので、足し水は忘れないようにしましょう。
オロチメダカは弱いメダカなの?
オロチが弱いメダカなのかと聞かれることがたまにあるのですが、私の感覚では楊貴妃や幹之といったベーシックなメダカと比べて特別弱いというようには思いません。
例えば、楊貴妃の強さが10だとすると、オロチは9.5くらいのイメージです。
飼育の難しさ、癖という意味ではほぼ同じだと思います。
他のメダカと同じように育てていただいても問題ありません。
元気なメダカを育てる上で大切なことは、しっかりと水換えをしていくことです。
メダカの飼育を始めてうまくいかないという方は、水換えの頻度、量が足りていなかったり、水槽の水量がすくなかったりすることが多いです。
メダカの飼育がうまくいかない方は、このあたりを見直してみてください。
もし分からないことがあれば、ぜひ当店にご相談してみてください!
真っ黒でどんな容器に相性抜群のオロチメダカを飼育してみよう!
オロチは真っ黒な体色で、どんな容器でも色落ちがせず真っ黒な姿のまま楽しめるという良さがあります。
飼育も難しいメダカではないため、初心者の方でも飼いやすいメダカです。
一方で、究極の黒さを追及するんだ!というこだわりを持って育てていくこともできるメダカで、やりがいのあるメダカだと思います。
ガラス水槽で横見で楽しむ、ビオトープで上見で楽しむ、黒さをとにかく追い求めていく、オロチを元にして掛け合わせをしてみる…人によって様々な楽しみができるのがオロチの良さであると思っています。
真っ黒なメダカを飼ってみたいという方には、まずオロチをおすすめしています。
当店でもオロチを扱っていますので、ぜひお迎えしてみてください!
お店に来られる方は、ぜひお店でどんなメダカか見ていただき、購入していただけたらとても嬉しいです。
みなさまはどんなオロチの飼い方をしてみますか??