初心者の方でも分かる!メダカの飼い方の基本を解説!
メダカの飼育方法とポイント知ってますか?
メダカは、美しい色とラメや体外光といった輝き、ひらひらとしたヒレの動きなど、最近とても人気のある観賞魚です。
しかし、初めての飼育者にとっては、どのように世話をすればいいのかわからないこともあるかもしれません。
この記事では、メダカの飼育方法とポイントについて詳しく解説します。
まず、メダカを健康に飼育するためには、適切な餌やりや水換えが重要です。
さらに、メダカの繁殖や病気の予防についても紹介します。
メダカの飼育は初心者でも楽しめる趣味ですが、正しい知識とケアが必要です。
この記事を参考にしていただき、メダカの飼育を楽しんくださいね!

画像のメダカは幹之(みゆき)
メダカを飼うための水槽を準備しよう

メダカを快適に飼育するためには、適切な飼育容器を選ぶことが重要です。
初心者におすすめなのは、手入れがしやすくサイズが十分な水槽です。
一般的には、1匹あたり1ℓの水が必要とされているため、飼う予定のメダカの数に応じた大きさの水槽を選びましょう。
例えば、10匹の場合には10ℓ以上の水槽が目安となります。
しかし、2匹だから2ℓで良いかというとそうではありません。
あまりにも小さい容器で飼育をすると、水が汚れるスピードが早すぎるため、適切な水質でコントロールすることが難しくなります。
小さすぎる容器で飼育を始めて失敗をする方が多いので、可能であれば大き目の容器を用意してください。
どれだけメダカの匹数が少なくとも7~10ℓ程度の水量が入る水槽を用意しましょう。
また、屋外で飼育する場合は、スイレン鉢や角タライ、プランター、バケツなど様々な容器が選択肢に入ります。
水を入れた時に容器の形が変わってしまわないような頑丈な物を使用してください。
一方、室内にはガラス水槽も選択肢に入ります。
ガラス容器の場合には、ヒレが綺麗なメダカだととても綺麗に観賞ができます。
黒いバックスクリーンを貼ってあげると、ヒレの光がさらに強調されるので、綺麗なヒレを楽しむことができます。
また、メダカには背地反応と呼ばれる、周囲の色に合わせて自分の色を濃くしたり、薄くしたりする能力があるため、メダカの色味をキープするために濃い色の容器を使うことが多いです。
容器選びは、メダカを綺麗な姿で鑑賞をしたり、健康に保ったりするためにとても大切ですので、慎重に検討しましょう。
水槽の置き場所はどうする?
水槽の設置場所選びも、メダカの健康にとって重要です。
屋内で飼育する場合は、直射日光が当たらず、冷暖房の直風を避けられる位置を選びましょう。
適度な明るさと一定の温度を保てる場所がおすすめです。
屋外飼育の場合には、日陰を部分的に確保しながら、風通しの良い場所を選びましょう。
特に夏場は水温が上がりすぎないように注意が必要です。
冬場は凍結対策として、防寒対策を行うか室内に移動させることを検討してください。
適切な場所での設置は、メダカのストレスを減らし、健康的な生活を送るための基本です。
メダカを買ってきた時に水槽へ移す方法

メダカを購入すると、大抵の場合は観賞魚を入れるためのビニール袋に入れてもらえます。
メダカを水槽に移すときは、袋を開けずに水の入っている水槽に袋を30分~1時間浮かべておきます。
これでまずは水槽と袋内の水温を合わせておきます。
水温が同じくらいになったら、今度は袋の水とメダカを小さめの容器に移します。
その容器に少し水槽の水を足して5分~10分時間を置く、水槽の水を足しては時間を置くと繰り返していきます。
だいたい2~3回くらい繰り返して、水槽の水と袋の中の水の水質を合わせていきます。
このようにして、連れ帰ってきた水とこれからお迎えする水槽の水との水温と水質を合わせていくことによって、水が変わったことによるショックを抑えていきます。
このように水温や水質を合わせていくことを「水合わせ」と言います。
もし、連れ帰ってきたのがビニールの袋でなく、プラスチックの容器であれば、それが水槽に浮かぶなら、それを浮かべて水温、水質を合わせていきます。
浮かばないような容器であれば、小さめの浮かべられる容器にメダカと容器内の水を移してから水温、水質を合わせていきます。
この水合わせを行わずに、全く水温も水質も違う水にメダカを急に入れてしまった場合は、最悪のケースでメダカが死んでしまうことがあります。
人間でたとえると暖かい部屋から寒い浴室に入った時にヒートショックで心臓が止まってしまうようなことがメダカに起きるということです。
メダカは小さな生き物ですので、丁寧に扱ってあげましょう。
水換えのタイミングとやり方

水換えはメダカの健康を保つうえで重要です。
水質が悪化すると病気の原因となるため、定期的に行いましょう。
目安として、暖かい時期は1週間に1回、全体の3分の1~2分の1程度の水を新しい水と交換しましょう。
冬は屋外の場合は餌もほとんど食べず水も汚れにくいため。あまり水換えをしなくても良いでしょう。
ただ、とても蒸発しやすいので定期的に水を足してあげましょう。
室内飼育の場合、室温によって水温が大きく変わります。
暖房をよくつけていて水温が15℃くらいを維持できる場合は10日に1度くらい水換えをしていきます。
10℃を下回るようであれば餌をあまり食べないので水換えの頻度も下げて2週間に1度くらいで良いでしょう。
また、容器に砂利を敷いている場合には、砂利の間にも餌の食べ残しや糞などがたまっていますので、水と一緒に排出していきましょう。
餌やりのポイント

餌は、2~3分で食べきれる量を与えます。
この量が最初は分からないと思いますが、始めはほんの少しずつ与えていき徐々に増やしていくようにすれば、メダカがどれくらいの量の餌を食べるのか感覚として分かるようになってきます。
餌やりのポイントとしては、餌は与えすぎないのがメダカの健康のコツです。
メダカが餌を食べているところは可愛くて、ついつい餌を与えすぎてしまうこともあります。
しかし、メダカの健康のことを考えれば、あげすぎて食べ残しが出てしまうくらいなら、少し足りないくらいが良いです。
餌が少なすぎて痩せていってしまうのは良くないですが、メダカはそう簡単に餓死はしません。
それよりも食べ残した餌による水の汚れの方が、メダカにはよっぽど危険なのです。
また、メダカは水温によっても活性が変わり、餌を食べる量が変わっていきます。
夏のように暖かい時期は餌をモリモリ食べるので1日に2~3回餌を与えます。
真冬の寒い時期には屋外飼育の場合には餌を全く食べなくなりますので、暖かくなる春までは餌やりは必要なくなります。
水温計を水槽に入れておき、水温によってメダカに与える餌の目安を計ってみるのも餌やりが上手くなるコツです。
メダカが病気になった時は?

メダカを飼育する上では、万が一のトラブルに備えることも重要です。
メダカは体調を崩すと、ヒレを折りたたんでしまいます。
上見で飼育をしていると気付きにくいですが、いつもより餌を食べないなと感じた時は注意が必要です。
その時にメダカをすくってみるとヒレが閉じていたり、病気の症状が出ている可能性があります。
病気が疑われる場合は早期に病魚を隔離し、魚病薬を使用するのが効果的です。
メチレンブルーやアグテンといった薬は主に水カビ病や白点病に、グリーンFゴールドやエルバージュエースは尾腐れ病や赤斑病などに効果があります。
メダカは体が小さい生き物で、早めの対処がとても大切なので、普段からメダカの様子をよく観察して下さい。
メダカが繁殖するための条件

メダカは、日照時間と水温の2つの要素が繁殖をし始めるスイッチになります。
1日の日照時間が12時間~13時間を超えてくること、水温が20℃くらいあること、これらが揃うとメダカが産卵行動を始めます。
屋外飼育の場合は、4月~9月頃までが産卵をする季節となります。
その他の要素としては、産卵するための体力があること(栄養が蓄えられていること)や水が汚れていないことなどもあります。
メダカのサイズが2.5cm前後くらいから産卵開始する子もいます。
体の大きさに合わせて卵を産む数も変化しますので、たくさん採卵したい方はメダカを大きく育てた方が良いでしょう。
メダカは水面に浮いている物に産卵する習性があります。
自然界では水草に卵を産み付けています。
水槽内でもそのように水草を用意してあげても良いですし、産卵床を手作りして浮かべてあげても良いです。
最近では100均のセリアやキャンドゥでも手作り産卵床用のキットが販売されています。
不織布をたこ足状に切って、それを別売りの浮き輪に差し込むと完成ですので、非常に簡単に作ることができます。
メダカは自分で産んだ卵や生まれてきた稚魚達も親メダカは食べてしまいます。
そのため、産み付けられた卵や稚魚は親メダカとは別の水槽で管理をします。
卵のついた産卵床を別の水槽に移動しても良いですし、卵を産卵床から取って、卵だけを別の水槽に移しても良いです。
他には、親メダカを別の水槽に移してしまうのも良いです。(これを「親抜き」と言います。)
メダカの卵は積算温度250℃で孵化します。
積算温度250℃というのは、水温×日数=250になったときに孵化するという意味です。
例えば、水温が25℃であれば10日で250になるので、およそ10日で孵化するということになります。
メダカの稚魚の育て方

メダカの稚魚を育てる時に気を付けるところは、餌をこまめに与えることと、水質の急変を避けること、小さすぎる容器で飼育しないことです。
餌はこまめに与える
メダカが小さい稚魚の時は、栄養を体にあまり蓄えておくことができないので、餌が不足すると餓死してしまうことがあります。
そのため、できるだけこまめに餌を与えていくことが大切です。
お仕事などでこまめな餌やりが難しい場合には、生餌を活用することもおすすめです。
当店では、稚魚用の水槽にはタマミジンコを入れています。
タマミジンコは稚魚の水槽で勝手に増えていってくれるので、追加で足していく必要もないため、手間がほとんどかかりません。
タマミジンコは大きく育つと稚魚には食べられないサイズですが、その個体が産んだ小さいミジンコは稚魚も食べることができます。
水質の急変をさせない
水質の急変は稚魚にとってはとても危険です。
水槽の移動をさせる時などは特に注意が必要です。
水換えをする時や水槽の移動をさせる時などは、少しずつ元の水に新しい水を足していき、徐々に新しい水に慣らしていきましょう。
もし水合わせをせずに新しい水に入れてしまった場合は、最悪の場合稚魚が死んでしまう可能性があります。
小さい容器で飼育をしない
稚魚は小さいので、それに合わせて小さい容器で飼育をする方も多いのですが、それはおすすめできません。
なぜなら、メダカに限らずですが魚達は自分のいる水槽のサイズに合わせて成長のスピード(体の大きさ)が変わるからです。
小さい容器で飼育をすれば、その分成長は抑制されてしまい、なかなか稚魚が成長をしていきません。
小さい時は体も弱いため、少しでも早く小さな稚魚の時期は脱したいので、小さい容器ではなく、少しでも大き目の容器で飼育すると良いでしょう。
また、稚魚の時期は餌の食べ残しも出やすいため、小さい容器だと水が汚れるスピードも早くなりますので、その点でも小さい容器はおすすめできません。
メダカの飼育の基本を押さえて飼育上手になろう!

こちらの記事で書いた基本的なことが上手にできるようになれば、ほとんどのメダカの飼育ができるようになります。
改良メダカは非常にたくさんの種類がいますが、元を辿ると同じ自然のメダカからできています。
つまり、飼育の基本ができていれば、他の種類のメダカの飼育もできるということです。
初心者の方でいきなり高級なメダカはハードルが高いと思いますが、ミックスメダカなどである程度飼育に慣れていけば、いずれは高級なメダカにも挑戦できると思います。
一部のヒレが長いメダカなどは、少し早めに水換えをする必要がありますが、基本は同じです。
難しいなと思うことや分からないことがあれば、何でも聞いてください!
はじめは失敗することもあると思いますが、徐々に飼育が上手になっていくと思いますので、諦めずに挑戦をしていただきたいです。
自分のところでメダカが繁殖し、成長していく姿はとても感動すると思います。
みなさまにもその感動をぜひ味わっていただきたいです。
様々な種類のメダカの飼育を楽しんでくださいね!